手本

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 子供の頃、私のことをまるで一人前のように相手をしてくれた伯父がいた。

 彼は一代で財を築き上げ、以前から私も伯父のようになりたいと思って来た。が、私は彼に憧れはしても彼から何も学ばなかった。

 どんなことを考え、どんなことを努力して来たかを知らず、手本にすらできなかった。

 今となっては知る由もないが、懐かしさとともに伯父に対する畏敬の念を覚える。

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