もし～したら

　もし～したらと考えると、心配が尽きない。今回のコロナ騒ぎでは、そのように考える人がたくさんいて、過剰な反応をする人がいた。

　もちろん、最初はどんな危険なウイルスか分からないから、十分な注意を要する。だが、その危険性がある程度分かってからも、もし～したらと考えてしまうと危険性の程度の知識を得たことも無意味になる。

　また、不必要に警戒してしまうと、いろんな大事なことができなくなってしまう。そうした合理的な判断をしないことが社会全体に広まると、活動が萎縮してしまって全体として大きな損失を生む。

　今回のコロナ騒ぎは、こうした日本社会の弱点をさらけ出すことになった。日本は台風、地震など災害に強い社会と言われて来たが、メディアの扱い次第で左右されてしまうことが分かった。知り合いの老人の中にも恐怖心から何もできないという人が多かったのが残念だった。